マイナス金利時代突入で、元利均等と元金均等どっちがお得?
2016年はマイナス金利。
今、住宅ローンを利用した場合、住宅ローン控除で、実質金利負担ゼロで買うことができるケースも。
結論から言うと、金利が低い場合は、総負担金額にほとんど変化なし。
過去にファイナンシャル・プランナーが算出した例として、元金均等返済の方が得などと例を挙げている。
例えば、
3000万を3%の固定金利、30年で返済した場合、総返済額は、
元利均等返済が、15,533,236円
元金均等返済が、 13,537,500円
よって、元金均等返済の方が、1,995,736円得!
マイナス金利では差が縮まるけれど元金均等が得
しかし、そうはいっても、住宅ローンを利用する場合、「元利均等返済」か「元金均等返済」どちらかを選ばなければならない。
マイナス金利では、差が縮まるけれど、変動金利を選んだ場合や10年固定を選んでも将来金利上昇のリスクはある。
元金均等を選んでおくべきである。
では、それぞれのメリット・デメリットは?
元利均等返済とは?
メリット
返済額が一定のため返済計画が立てやすい。
返済開始当初の返済額が元利均等に比べて少なくて済む
デメリット
総返済額が、元金均等返済より多くなる。
借入残高の減り方が遅くなる。
元金均等返済とは?
メリット
返済額は、返済が進むにつれて少なくなる。
元利均等返済と比較して元金の減少が早く、元利均等返済よりも総返済額が少なくて済む
デメリット
返済開始当初の返済額が最も多いため、当初の返済負担が重くて大変。
※ 図面引用 フラット35
目先の安さで選んだら後悔する可能性が!
ファイナンシャルプランナーも、元利均等返済をおすすめしているケースがほとんどだが、皆、住宅ローンしか見ていない。
アドバイスでは、子供が小さい場合、
子供の教育費が将来高くなるから、子供が小さいうちに高く払っておいて、将来子供に教育費がかかるときには、利息分が少なくて済むので楽になれる。
というアドバイスが基本です。
しかし、ファイナンシャルプランナーも、修繕積立金の上昇までアドバイスしている人は少ない。
元金均等の商品が少ない
住宅ローン業界、銀行は、そもそも元利均等返済を売りたく、元利均等の商品を多く用意しているようですね。
一方、テベロッパーの販売戦略では、修繕積立金は、「長期修繕計画」として、マンションの売り主であるデベロッパーが修繕積立金を当初安くして、買いやすいように設定しています。
元金均等返済は新築マンションに非常にマッチしている
修繕積立金計画は、新築も中古も将来、いくらに値上がりしますという計画を立てており、それにそって値上がりしていきます。
右肩上がりのグラフなので、元金均等返済とは、逆のグラフになります。
更に、住宅には家電のような設備が満載。ディスポーザーから、浴室乾燥機、床暖房など、機械は将来故障します。
10年から15年程度で故障する可能性があります。
したがって、当初は、住宅ローンの部分では、元金均等返済で高い支出をしておくのが、マンション購入では正解だと思います。
住宅ローンではどちらが得といった視点で考えるのではなく、お金に関するリスクや決まっている事柄を洗い出して、広い視点で考えてみましょう。
更に、将来の最悪の事態も想定してみる。
新築マンションを購入するときに、悪いイメージを思い浮かべる人は少ないでしょうが、統計的に、リスクは存在します。
住宅ローン破産リスクが、0.1%
親の介護で一緒に住む可能性
4組に1組が離婚しているというリスク
元利均等返済が無理なら買わないという選択も
マンションは、戸建てと違い、自分の都合で修繕を行うことができず、将来確実に修繕積立金が値上がりしたり、設備の交換などで、費用が発生します。
更に、今、不動産バブルで、マンションの価格が高騰しています。
特に五輪に合わせて、湾岸エリアの開発バブル。
人口減少で家余りに突入。
それでも、購入するなら、都心のドーナツの真ん中と言われています。